「怒りの葡萄(上)、(下)」(スタインベック)

GOMES THE HITMAN 山田さんの新曲のタイトルが「光の葡萄」とか言うから、なんか読まないとならないような気がして読んでみたのです。
うわー…、やるせない。
家族に次から次へと災難が降りかかるのが辛くて。堤防を築いてて逃げ遅れた、と父さんが責められるのも切なくて。
誰か決定的に悪い人がいるわけではないのに、みんなが少しずつ自分の物を守りたいだけなのに、なぜだか上手くいかないやるせなさ。
みんなで幸せになれたらいいのに。どうしたらいいのか、いい案が全然思い浮かばないのです。
あと、砂埃と乾燥がひどくて、鼻や目や耳や口が砂だらけのような気分でずっと読んでる間中しんどかった。国営キャンプでお湯が使えたときは、ほんとにほっとしました。

でもラストは、え?これでおしまいなの?という…。
なんてーか、文学作品はああいうものなの?こういう話にオチを求めてはいけないの?
うーむ。トムとお母さんのお別れのシーンが一番盛り上がりました私的に。お母さんは本当にすごい人です。すごい人です。

それはさておき、途中に出てきた、人は一人ではなくて何か大きなものの一部であるべきだ的な話で、チャールズさんのどや顔しか浮かばなくなってしまいましたよ。(末期。)

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