「光の帝国」(恩田陸)

映画に対するお父さんのコメントがちょっと泣けた。こんなにシンプルな文章なのに、ぐわっと心が揺さぶられるのがすごい。憎いぜ。
OLさんがお父さんとお母さんのところに戻る話も泣けた。
あと

音楽にすれば全てが美しいって。憎しみも嫉妬も軽蔑も、どんなに醜いおぞましい感情でも、それを音楽で表現すればそれは芸術だからって。だから音楽はどんな時でも味方なんだって。

音楽に限らず、絵でも文章でも、表現するということはみんなこういうことが言えるんじゃないかなあと思います。でも逆に、自分の中の綺麗なものも汚いものも取り出して見る&見せるということからは逃げられない気がして、表現するということはとても大変なことなんだろうなあと思うのです。
この「常野」(とこの)の一族をテーマにした物語は、まだ他にもあるらしいので、他のも読んでみようと思います。

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